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はせくらみゆきのマンスリーことのは通信

あけの会 マンスリーことのは通信2020年7月

皆さま、こんにちは。
はせくらです。
お元気でいらっしゃいますか?

まもなく七夕がありますね。
最も北海道や東北はあと一か月後ではありますが。

この七夕。
歌でいうと、♪ささのはさらさら~の歌詞が
思い浮かびますが、実は平安時代より、
七夕にちなんだ歌があるのをご存じでしょうか?

それは「朗詠二星」(ろうえいじせい)と呼ぶ謡なのですが、
歌詞でいうと、こんな感じです(昔なので、漢文です)。

「二星適逢 未叙別緒依依之恨 五夜将明 頻驚涼風颯颯之声」

にせいたまたまあひて、
いまだべつしよのいいたるうらみをのべず、
ごやまさにあけなんとして、
しきりにりやうふうのさつさつたるこゑにおどろく

と読みます。ひらがなばかりだとわかりずらいので、漢字を入れると、

二星(にせい)たまたま逢(あ)ひて、
いまだ別緒(べつしよ)の依々(いい)たる恨(うら)みを叙(の)べず、
五夜(ごや)まさに明(あ)けなんとして、
頻(しきり)に涼風(りやうふう)の颯々(さつさつ)たる
声(こゑ)に驚(おどろ)く

よければ声に出して読んでみて、
その情緒に浸ってみてください。

ね。しっとりと美しく、ロマンチックだとおもいませんか?

それが朗詠歌になるとこうなります。
「朗詠二星」

一音が、なが~~~い。どこをうたっているのかわからないほど(笑)、
長いのです。これがいにしえの人たちのリズムだったのですね。

さて、この謡(朗詠)は、和漢朗詠集からとったものであると
いうことなのですが、
こうした朗詠は、平安時代中期に完成されていったようです。

もとは、内侍所(賢所)の御神楽の儀に奉仕していた殿上人らが、
漢詩に神楽のような旋律をつけて、宴の席で歌い始めたことから
発展したともいわれ、かつては数百の朗詠があったようなのですが、
現在に残っているのは十五種程といわれています。
その貴重な一曲が、この「二星」なのです。

二星とは、ご想像通り、織姫と彦星のふたつ星のことです。
一年に一度の出逢いの歓びを語り合ううちに、しらじらと夜が明け、
別れの時が近づいていく。その出会いの歓びと別れの寂しさを、
切なく歌い上げていく漢詩に、
節と三管(笙、篳篥、龍笛)が加わって、優美に時が流れていきます。

何かとあわただしい現代の暮らしですが、
ぜひ、たまには、平安の雅までさかのぼったリズムに浸りながら、
「時を経ても変わらないもの」の本質的な美しさや大事なこと、
というものに想いを馳せてみる、というのはいかがでしょうか。

ところで、今、私は、毎日…ではないのですが、
時折、丹田を調えるためにも、舞楽稽古をしてから、
舞を一さし舞って、眠りにつくということをしております。
一人稽古ではありますが、そのたびに、
いろいろな気づきがあります。
そのリズムは、朗詠二星まででもないにせよ、
かなりゆっくりなので、時代スリップした感覚になります。
それがまた、悠久の時を感じて、かえって新鮮なのです。

時を超えても、変わることのない美しさ、情緒。
そして、やわらぎの心。
そこを肌の奥で体感しながら、
先祖と過去、今の御縁の方々と現在、そして未来とその時を生きる人々が、
いついつまでも平安であることを願い、
激動の時代の一片を生き切りたいと思います。

ではまた、来月もこのおたよりでお会いいたしましょう。
ありがとうございました。

はせくらみゆき

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