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はせくらみゆきのマンスリーことのは通信

あけの会 マンスリーことのは通信2022年2月

皆様、こんにちは。
寒い日が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか?
感染症も猛威を振るっていますが、まずすべきは、
自分自身の免疫力を上げておくことです。
生活リズムを整えて、しっかり睡眠をとって、
よく動き、いい気分を選択してお過ごしくださいね。

今日は、最近久々に読んで、
あらためて感動した書籍をご紹介したいと思います。
それは法隆寺や薬師寺などの修復に、
多大なる貢献をされた宮大工棟梁の、
西岡常一氏の本です。

「木のいのち 木のこころ(天)」
https://amzn.to/3s2qi7Y
「木に学べ 法隆寺・薬師寺の心」
https://amzn.to/35DCi8n

本書には、それぞれの場所ではえている木を生かしながら、
個々の木を生かすことに触れられており、
「個性を殺さず癖を生かす。人も木も育て方、活かし方は同じだ」
と綴られており、
当時、子育て中だった私には、
衝撃的な感動を覚え、以来ずっと心の奥で温めていた言葉でした。
再び読みたくなって見返してみたのですが、
経験と深い洞察力から発せられる言の葉には、
あらためて深く染み入るものがありました。よければどうぞ。

さて、今回は、二月の季節の暦である、
立春(2月4日)と2月11日の建国記念の日について、
綴ってみたいと思います。

まず立春から。
立春は24ある節季の一つで、旧正月にあたる最初の春でもあります。
また、1月1日が人のお正月であるならば立春は天のお正月になります。
ここからが本当の意味でスタートといえるでしょう。
まさしく立春大吉!ですね。
本年やりたいと思っていること、習慣化したいこと、挑戦したいことなど、
あらためて書き起こし、意図してみるのもよいと思います。

次に2月11日の建国記念の日について。
この日は戦前は「紀元節」と呼ばれ、太陰暦で計算されていた、
初代天皇である神武天皇の即位の日のお祝いでもありました。
もちろん現代において、様々な意見があり、紀元節無効論なども存在しますが、
いずれにしても、日本建国の日というのはあったでしょうから、
この日をその祝いの日として、先人の想いに感謝をし、
彼らに祈られた子孫として生きる今と未来に思いをはせるのは、
素晴らしいことではないかと思います。

私自身、あらためて、今、世界史と日本史の学び直しをしていますが、
その中においてもやはり我が国はユニークというか、
一見ひ弱にみえつつも、何でも受け入れ、飲み込み、
独自のスタイルにしてしまうおおらかさとしなやかさがあると感じます。

21世紀は「包み込み」の時代ともいわれます。
折り紙の端と端をぴったりあわせて、
新しい形を創っていく世界―陰陽を調和せしめ、
新たなる価値を創造していく柔軟性と創造性を、
私たち一人ひとりが体現していけたらと思います。
その意味で、立春と建国記念がある二月は、まさしく
志を立て、新たに始めていくには良き月といえましょう。
まもなく、温かい春がやってきます。
胸を張って、朗らかに進んでいきましょうね。

最後になりましたが、今月の雅楽です。
壱超調の管弦で、「春鶯囀遊聲」をお楽しみください。

読み方が難しいですねー。ついでに漢字も(笑)。
こちらは、春鶯囀遊聲―しゅんのうでんゆせいと読みます。
唐楽からきた舞楽で、曲は今回ご紹介した遊声のほか、
序,颯踏(さっとう),入破(じゅは),鳥声(てっしょう),
急声(きっしょう)の六部分からなる大曲です。
か舞は襲(かさね)装束と金色の兜をかぶって舞う、荘厳なものです。

この楽曲に関してのエピソードといえば、
雅楽の名手だった、奈良・興福寺の僧円憲得業が有名です。
それは、春の朝、浄明院という僧房でこの曲を吹くと、
鶯がよってきて、笛と同じ音でさえずったといわれ、
平安初期の雅楽家であった尾張浜主(おわりはまぬし)は、
113歳(!)の高齢で、この曲を美しく舞ったという逸話が残っています。

また、枕草子(私は清少納言が大好きなんです♪)の中にも、
「調べは風香調(ふうこうちょう)。黄鐘(おうしき)調。
蘇合(そごう)の急。鶯(うぐいす)のさへずりという調べも」(201段)
とあるように、実に優雅な「いとおかし」なのであります。

いかがでしょうか?
雅でゆったりとした気持ちの中、
新しいスタートの準備は出来ましたでしょうか?
今月もどうぞ良き月でありますように。
それでは皆様どお元気でお過ごしください。

あけの会代表理事 はせくらみゆき

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