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はせくらみゆきのマンスリーことのは通信

あけの会 マンスリーことのは通信2023年12月

皆様、こんにちは。お元気ですか?
月日の経つのは早いもので、あっという間に師走ですね。
これから年末に向けて、何かと忙しくなると思いますが、
どうぞお体にはくれぐれもご自愛くださいませ。

さて、先月中旬までイタリアにいっておりましたが、
戻ってくるなり、バタバタのまま今に至っております。
お陰様で、時差ボケはあったものの、ずっと元気なままで、
動き回っております。
帰国した翌週は北海道に行っていたのですが、
父の帰幽と共に、実家も処分することとなり、
町おこしをしている若い方々へとお渡しすることになりました。

まだ実家にはいろいろなものが残ってはいるのですが、
今回、どうしても気になるものがありまして、
少し大きかったのですが、手に持ってきたものがありました。
それはどうしても、その存在が「持っていってね」といっているように
感じてならなかったからでした。
それは置き時計。
プラスチックケースに入っていて持ち運びできる、
ちょっと優雅な姿をした時計です。

その時計が、リビングに常にあって、
家族の時を刻んでいたのでした。
その時計を、その時々の様々な気持ちをのせて、
見ていたであろう、家族の歴史を紡いでいる時計。
まるでバトンリレーで渡されるかのような感覚で、
時計を持ち帰り、我が家のリビングに置きました。
またここから始まる物語を、時計の時が刻んでくれることでしょう。

帰りの飛行機の中から、色とりどりのパッチワークのように広がっている、
広大な十勝平野を眺めながら、あらためて、
ああ、私はここで生まれ育ったんだなぁ、そしてこの土地は、
父の家族が山口と四国から移住した、
先祖からの歴史があった場所なんだなぁと思いました。
すると、その場所が、空間の拡がりの中に、時の紡ぎが織り込まれた、
時空のタペストリーのように感じられて、
じわーんと胸が高鳴ったのでした。

さて、今月はあけの会の稽古納めと年末の交流会&懇親会がございます。
来年の橿原神宮御奉納に向けて、稽古を重ねながら練り込んでいきたいと思います。
また、年明けの新春の集いは、2024年2月17日(土)に開催予定です。
こちらのほうは、メルマガ会員様に一部門戸を開く予定でございます。
また、ご連絡差し上げたく思いますので、宜しくお願い致します。

当団体は「あけの会」は雅楽(とりわけ神楽)を中心にしながら、
歴史や文化の探求など、さまざまな伝統文化を学び、
私たち一人ひとりが「和の体現者」として、
次世代へと継承していくことを願っております。
年明けには、「日本思想の源流―禊の世界」としての教養部会研修などもあり、
知識と実践を踏まえながら、一歩一歩深めていけたらと思います。

また、はせくら個人の活動としても、
和心をお伝えしていく一貫として、
あけの会のYouTubeでも配信しておりますので、
よろしければご登録下さいませ。

はせくらみゆきことのはチャンネル(あけの会)
https://www.youtube.com/@KotonohaChannel369

また、国史啓蒙家である小名木善行氏の番組にも出演しております。
興味があるものがありましたら、ご覧いただければと思います。

『黄金比と白銀比』日本文化は実用性の文化
ドラえもんやスカイツリーの√2の大和比とは①

黄金比と大和比のコラボレーション
希望や喜びを底で支える大和比の世界②


(雅楽の稽古のことに少し触れています)

【必見!】素数と和歌の三十一文字の秘密
これからの日本には希望しかない

お稲荷さんに込められた願いを紐解いてみた
今よりももっと特別な想いになれる稲荷寿司の秘密

さて、和の文化ということでもう一つ、お話を。

確か昨年もお話したと思うのですが、
師走の恒例行事である「大掃除」について、
タイムリーなのでふれておければと思います。

この師走月に行う大掃除は、ちょっと特別で、
歴史をひもとくと、平安の御代から行われていたとのこと。

というのは、冬至の暖房器具である火鉢や囲炉裏は、
「煤(すす)」が出てしまうため、天井や壁などが、煤だらけになってしまうのです。。
そんな煤を払うために、宮中で行われていた行事が始まりなのだとか。

もっとも江戸時代になると、江戸幕府が12月13日を煤納めの日として、
江戸城の大掃除を行うようになったといわれています。
その行事が庶民にも伝わって、今に至るというわけです。

今では「煤」は出ませんが、
この「煤払い」は、汚れを落として、
厄払いするという意味も兼ねているので、
単に物理的な意味だけではないということです。

この行事の中に流れている精神性としては、
「私たちは皆、本来、真っ新な尊い存在である」
という考え方が根付いているからなのです。

生きていればどうしても気枯れ→穢れ(けがれ)が積もりたまっていくため、
それを払って(祓って)、払って(祓って)、清浄にし、
元のピカピカのまっさらな私たちに戻りましょう、
という無意識の考え方が、影響していると思われます。

また、もう一つの考え方・在り方として、不浄になった空間を、
清浄なものに調え、浄めてから、
新しき年神様をお迎えしようという意識がある、ということです。
そう、家が「神域」となるために。
その神域に住まう人とは誰でしょう?
それが、私たち、一人ひとりだったのですね。
なので、私たちの本質は一人ひとりが「神様」ですよ、
ということを暗に示唆しているのではないでしょうか。

では今月の楽曲をお届けします。
今月は、大掃除に合うかもしれない(と個人的には思っている♪)
ノリのいい和楽―三味線の響きでお届けします。

これを聴くと、身体を動かすにはいられなくなります(笑)。
師走の言葉通り、ちゃきちゃきと動き回りながら、
身も心も場所もすっきりして、素晴らしい新年をお迎えいたしましょう。

今月もお付き合いくださいまして、
誠に有難うございました。

はせくらみゆき 拝

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